Mayu W. Miller

Marc Isart / Bodegas Cinco Leguas

Production area : Chinchón, Madrid.

Soil : Clay, Gypsiferous, Chalk.

Climate : Continental. Hot summer and cold winter.

Altitude : “Meseta central”, 720m above sea level.

Grape varieties : Tempranillo, Malvar, Albillo.

Vineyards management : Traditional. No herbicide or pesticide are sprayed in the vineyards.

Wine : La Maldición - Tinto de Valdilecha, Malvar de Valdilecha, Gleba de Arcilla. Clarete, Oxidativo.

- Hot dry summer and freezing cold winter. Poverty, depopulation and despair… The life in rural area of Madrid is maledicted -

Marc Isart is one of the founder of Comando G, the A+ winemakers duo from Gredos, Madrid. He left comando G to start his own project with his family - Bodegas Cinco Leguas.

The wine is made with native grapes to Chinchon, south of Madrid city, which is one of forgotten and abandoned wine making areas in Spain. This area used to have fame for its high quality wine and was the biggest supplier of restaurants and “taberna (bistro)” in Madrid. But since Rioja and Ribera del Duero took its place, the area is now left behind.

Marc’s family is originally from Catalonia and moved to Madrid to find a stable life. He finished his winemaking study and started working a winery run by his friend’s family. Since then, he started his carrier of winemaker and reached to the top. Project La Maldicion means back to his origin and his passion for wines from Madrid. He’s aim is to re-discover the potential of the area and continue the winemaking tradition of south of Madrid. Many winemakers reclaim that “Marc is genius”.

プロジェクト”ラ・マルディシオン”

マドリード北部グレドスに拠を置く、世界的にも注目を浴びるスターワイナリー”コマンドG”での経験を終え、ベルナベレバ（マルクがパートナーと一緒に技術的なコンサルティングを行うセラー）での日常生活に余裕ができると、もう一度土壌や自然、農業との接点を取り戻したい、という思いが強くなった。

この新しいプロジェクト”ラ・マルディシオン（スペイン語で”呪い”の意味)の名前の由来は、ヴァルディレチャ村（マドリード南東部）の畑が村から遠いところにあり、畑での道のりを往復することにちなんでいる。

毎日、自分の足で歩いて畑まで行き、夏は気温が40度近くまで上昇する中、早朝から夕方まできつい畑仕事をし、また歩いて帰る ー まるで何かの呪いにかかったようである。

このプロジェクトは、マドリードの南東部にあるアルガンダ・デル・レイに位置する。ここにはテンプラニーリョ（赤）とマルヴァル（白）の古株が多く残されている。

マルヴァルの土壌はその大部分に石灰質、区画によってはチョーク質の蓄積がある。テンプラニーリョ土壌は砂礫質の混合した粘土質。気候は大陸性気候で、夏は高温と乾燥が進み、冬の冷え込みも厳しい。年間降雨量は460mm。

DOヴィノス・デ・マドリードの中で、もっとも栽培面積の広いエリアである。

ヴァルディレチャとベルモンテ・デル・タホの村に主だった区画が集中している。標高716ー780mのヴァルディレチャには、テンプラニーリョの古い畑が残っており、ベルモンテ・デ・タホの標高733mの付近には、マルヴァルとアイレンの白ブドウの古い畑がある。どちらの村にも、多くの生け垣や段々畑が連なっているためにできた複雑な傾斜があり、地表を多くの石灰質の石が覆っている。

マルクがこのプロジェクトを興したきっかけは、この地域の風景、働いている人々をワインを通じて知ってもらうこと。口当たりがよく、食事にも合わせやすい、料理がより一層美味しく感じられる様なワインを目指している。

この地区のワインは長年マドリードのタベルナ（大衆食堂）のハウスワインとしてマドリードの人々の喉を潤してきた。近年リオハやリベラ・デル・ドゥエロ産のワインが有名になるに従って、この地域のワインは忘れ去られ、ワイン造りの伝統も廃れていった。ぶどう生産家はコーペラティブ（協同組合）に廉価でぶどうを売るしか道がなくなりっていく。DOマドリードの名も、アぺレーションらしさを訴える個性に乏しく注目を浴びることは少ない。

乾燥、夏には極度の高温と厳しい冷え込みという気候、経済的な条件が重なり、人々は農業から離れて都会へと移住。スペインの農村部各地が抱える深刻な”過疎”が進んでいく。残された人々だけで畑を管理することは難しく、除草剤や殺虫剤の使用が増加。そしてスペイン政府からの補助を頼りに、生産量の低い古い畑が引き抜かれ、代わりに穀物が栽培されていく。このようなマドリード周辺のワイン造りを取り囲む”呪い”をときたいとマルクは動き出す。

この土地に伝わるテンプラニーリョとマルヴァルにこだわり、この土地ならではのワイン造りに徹底。家族に伝わる大切な古い畑を守り続ける頑固な老人や家族と対話を重ね、彼らのブドウを正価買い取ることで、ブドウ生産家を支援し、その伝統が消えることがないよう努めている。

Iago Garrido / Fazenda Agricola Augalevada

Production area : Ribeiro, Galicia.

Soil : Decomposed granite.

Climate : Atlantic, especially spring and autumn. Some continental influence in summer and winter. Vineyards are surrounded by woods (oak and walnut trees), that create a cool microclimate in the farm.

Altitude : 250-300m above sea level.

Grape Varieties : Agodelo, Treixadura, Godello, Lado, Loureiro.

Vineyards management : Biodynamic.

Wine : Ollos de Roque, Ollos de Maia, Ollos Branco, Ollos Tinto.

- Authentic and genius winemaker -

Iago Garrido (AKA Ganevat of Spain)- owner and wine maker of Fazenda Agricola Augalevada is calmed, relaxed but perfectionist. He met the farm in 2009 and he knew that it was for him; 4ha of land with Atlantic woods, little stream runs middle of the vineyards. Slope with 100m gap that is sculpted by stony terraces. 

His pursuit of expressing purity and minerality of wine makes magic. His wine stay in amphora over seven months. Each amphora give different effect to the wine. So when Iago blends them all, taste completely different from when you taste it individually. With his wand, he turns grapes into a premium white wine “Ollos de Roque”.

Fazenda Agricola Augalevada ファゼンダ・アグリコロラ・アウガレヴァーダというドメーヌ名を聞いてピンと来る人はまだ少ないかも知れない。
同ドメーヌのオーナーであり、孤高のオペレーターのイアゴ。グヴィヴィリの様にセラー地下に直接埋められたティナハ(アンフォラ)と樽の熟成で造られた独特のキレのいい酸の白ワインと、絶妙なバランスの芯の通った赤ワイン。別名「ガリシアのガヌヴァ」。繊細で、感性が高く、辛抱強い。

イアゴの畑とセラーは、ポルトガルとの国境が近いガリシア南東部オウレンセにある。リベイロ(またはガリシア)のワイン醸造の生誕地であるサン・クロディオ修道院から数キロ離れた小さな農村にひっそりと隠れるように居を構える。
初めて見た瞬間から「これが夢に見た僕の畑だ！」と衝撃を受けたという敷地は、ローマ劇場のように、低地から高台に向かって扇型に広がっている。

畑の低地を流れる川、高台を囲む樫の森と豊かなガリシアの自然に恵まれた区画。ドメーヌ開設時から、バイオダイナミックの哲学に沿った栽培方法に拘っている。
夏の高温と春先から夏まで続く多湿のマイクロクライメート。湧水と畑の低地部分に溜まる湿気に8年ほど前から悩まされてきた。
2016年の遅霜の被害を直に受け、プロジェクト開始から4年目にしてブドウが一切収穫できないというアクシデントに見舞われる。加えて、元々畑に植えられていたトレイシャドゥーラ種を、自分の目指すワインに最適なアグデロ種に接木し直していたが、枝が上手く育たず頭を悩ませていた。

数年ぶりに訪問だったが、イアゴにいい意味での余裕が生まれた。
昨年から接木の問題も解決し始め、湧水対策も畑の横に小さな貯水池を作って解決。除草の手助けになればと可愛らしい子やぎも飼い始めた。また、病（ミルディウ）に勝つためには、ぶどう樹の体力向上も大切、と畑にナチュラルな栄養を散布することでバランスをとるように工夫している。
ワインも、鋭利な酸の追求だけでなく、微かなふくよかさが加わることで、より複雑でセクシーなワインに成長したようだ。
極左からちょっと中道寄りに。

また、大雨の際にセラー地下に大量の水が流れ込み、地中に埋められていたアンフォラが浮き上がり転倒するという事件も発生。
”クリアンサビオロシカ”の大切な仕込み樽も倒れて、マドレと呼ばれるソレラが流れ出てしまう。
普通なら、廃業を考えてしまうほどの大打撃だと思うけれど、さすが打たれ強いガリシア男子。
「アンフォラの蓋がきちんと閉まらなくて酸素の調整がピシッと決まらないの不満に思っていたから、ちょうどよかったよ！」といってアンフォラを全て取り除き、ストッキンジャー社の大樽に変えてしまった。
災い転じて福となす。余分な酸化が無くなったワインは、シャープでもしっかりとした筋肉を纏ったアスリートのように、しなやか。

地元のガリシアはもとより、世界各国にフリークで根強いファンを持つイアゴのワイン。新たな一面が加わって、益々その魅力に取り憑かれるファンが増えるだろう。

Mariona Vendrell + Albert Canela / Succes Vinicola

Production area : Conca de Barbera, Catalonia.

Soil : Clay and calcareous.

Climate : Semi continental with influence of Mediterranean Sea.

Altitude : 550m above sea level.

Grape Varieties : Parellada. Trepat, Cabernet sauvignon.

Vineyards management : Organic certified.

Wine : Experiencia Parellada, Cuca de LLum, Patxanga, El Mentider, Feedback, El Pedregal.

- Succés, in Catalan refers to:

1. Event2. A great result of something

Each of our wines, reflects an event in our life, and this provides us the name of this wine. -

Focusing on indigenous grapes - Parellada for whites and Trepat for reds.

Trepat is like “ugly ducking” - it used to be used to make a pale rose cava.

Who ever thought that we can make an emotional wine with a mediocre grape type like Trepat?

But Mariona Vendrell and Albert Canela, a young winemakers couple who have just turned 30 yo this year, have very different perception to these grapes.

Using exclusively grapes from old vineyards, some of them are 121 years old, they made flavor-full and silky texture wine.

Mariona and Albert met at the winemaking school in Priorat.

After spending many Patxangas (weekend parties with friends) and making vinegars together (trying to make non additional SO2 wine, plus being busy with parties), they start thinking of their area, traditional grape varieties, and started pursuit of a new way of winemaking.

Their vineyards and cellar are located in D.O. Conca de Barbera - inland of Tarragona province with a long history of viticulture. The cooperatives still show their importance - many grape growers are still thinking that selling grapes to individual producers is sin. Albert’s family has been growing grapes and selling local cooperatives with very low price.

Marina and Albert selected some plots from the family farm, which are old vineyards and calcareous soil. Asked for them to follow organic farming and reduce yields. In 2016, they started producing the wine under the name of Succés Vinícola.

From 2019, all the wines are free from additional SO2 and chemical substance.

Juicy citric note and fine mineral note from calcareous soil are the land mark of their wine.

ワイナリー スクセスヴィニコラ

カタルーニャ州北部、バルベラデコンカ市に位置する。タラゴナ県沿岸部と山間部（プリオラート）のちょうど中間に位置し、春先と秋には濃い霧が立ち込める独特のマイクロクライメート。 近くにはドラゴンを退治し、生贄として捕らわれていたプリンセスを救った勇者サン・ジョルディの伝説でよく知られるモンブランの城がある。また、カタルーニャとマドリードをつなぐ陸路の要所として知られる歴史あるエリア。

これまでこの生産地にはワインをボトル詰めするセラーは少なく、コーペラティブや大きなカバ生産社にぶどうを販売する生産家がその大半を占めている。

もともと獣医志望だったマリオナ・ヴェントレイと、ぶどう生産家出身のアルベール・カネラは、プリオラートのワイン醸造学校で知り合い意気投合。卒業後、2011年にDOコンカデバルベラが、活動を休止していたスペイン最古のワイン協同組合”Viver de Celleristes”（1894創立）を若い醸造家のCo-Working スペースとしてレンタルしたのを機に、二人は若干20歳でワイナリースクセスヴィニコラを立ち上げる。以来、パートナーとして醸造から経営、営業と全て50/50に分担しながらワイン造りを行なっている。

”スクセス”とは、カタルーニャ語で「出来事」の意味。彼らの造るワインの名前は、全て彼らの経験（体験・感情）に関係している。

ぶどうは全てアルベールの家族から購入している。畑に化学肥料や除草剤・殺虫剤が散布されることは一切ない（オーガニック認定付）。栽培方法、収穫率などのマリオナとアルベールの希望に沿った方法で栽培され、そのぶどうの中でも最高品質のものを厳選し、スクセスのワインを造っている。

地中海性気候と、標高、石灰質土壌という恵まれた環境で育てられた果実になるべく手を加えずワインに変化させていく醸造方法。自生品種を重視し、白ワインにはパレリャダ種、赤ワインにはトレパット種を使用。これまでトレパットは、色が薄く香りが無いためカバ造り（特に淡い色のロゼ）に使われることが多く、銘醸ワインのための品種として注目を浴びることはなかったが、マリオナとアルベールは古い畑を選び、その収穫率をさらに低く抑えることで、凝縮感があり、香りが高く、個性的なトレパットのワインを造っている。醜いアヒルの子が美しい白鳥に変わるように、スクセスヴィニコラのトレパットはこれまでのトレパットのイメージを大きく覆している。

クリエイティブ・前向き・責任感があり、そして互いを尊重し合う彼らの姿勢が反映されたダイナミックな生産家。

Ruben Diaz / Viñadores de Gredos

Production area : Cebreros, Madrid.

Soil : Granitic, Sand (decomposed granitic), Calcareous and Slate.

Climate : Continental.

Altitude : 700-900m above sea level.

Grape Varieties : Albillo, Chasselase. Garnacha.

Vineyards management : Tradicional. No herbicide or pesticide are sprayed in the vineyards.

Wine : Dore, Paso de Cebra, Finca Coronilla, La Escalera, Cuesta del Tejar, Groove, El Cerro de Estrella, Surprise, La Sorpresa.

近年スペイン指折りの銘醸地として知られるようになったグレドス山脈。カダルソ、サンマルティン村と並び、グレドスの３大生産地に数えられるセブレロスの村は、グレドス山脈の中でも北西のマドリードとアビラ県に跨っており、地中海性気候に似たマイクロクライメートが特徴的だ。

スーパー希少なセブレロス生粋の生産家、ルベン・ディアス。会うたびに息をつかせぬ弾丸トークで、一緒にいるだけで自然と笑顔がこぼれてくる、本当に優しくて、気立のいいおじさんだ。
グレドスでワイン造りを始めたい、と新規参入してくる醸造家が増える中、手付かずの畑を教えてくれたり、借り入れの手続きを手伝ったり、そしてセラーを間借りさせたりと、とにかくジェネロス（寛大）で温かい。作業後に若い醸造家達と一緒にワインを酌み交わしながら、よく話を聞いている。とにかく人が好きで、話すのが好きで、奢ったところは一切ない。

小さい頃からこの土地の栽培方法、伝統的な醸造方法、そしてワインに親しんできた。ルベンは、”俺はガルナッチャと人間のハイブリッドなんだよ！”　と言い切る。この土地の自然、人々、そして大地と深く結びついたワインを醸す。

有名な大学で醸造学を学び、有名なセラーでキャリアを積んできたわけではない。小さい頃から親戚の畑で遊び、家族や近所に住む老人の手伝いをしながら、セブレロスの土地や昔からの醸造方法を学び、文献を辿り、すでに忘れ去られた栽培・醸造方法を発掘してきた。
そして、ナチュールワインが注目を浴びる前から、スペインの伝統的な醸造方法のマセレーションにこだわり、長い間実験を重ねている。

畑の管理も自然が主体。畑の状態を日々観察し、考察し、必要であれば手を添える。10年以上トラクターを畑に入れていない。畑に化学薬品が散布されることはなく、馬を使って耕作し、何も足さない・何も引かない自然のままの栽培方法を行っている。

ルベンの造る白ワインは、この土地の自生品種”アルビージョ”または”ドレー”。ビンテージによっては、混植されている自生品種（チェルば、ハエン）もブレンドしつつ、果皮と共にゆっくりと醸していく。
今流行のしっかりと色がついた紅茶のようなオレンンジワインとは一線を介する、ブドウの生まれた畑や風景がしっかりとワインに残る。
キュベによっては、熟成後フロールと呼ばれる産膜酵母の膜と一緒に熟成していることもあり、ダイレクトプレスでも一捻り加わっている。
赤ワインはガルナッチャのみだが、畑の位置や土壌（花崗岩またはスレート）、収穫の時期、マセレーションの期間やパンチングダウンの有・無でワインの個性を引き出している。

シェリーのようなサカ（仕込み樽に新しいビンテージのワインを継ぎ足す熟成方法）を経て造られる、”サプライズ”（シャスラー種）、”ラ・ソルプレッサ”（アルビージョまたはガルナッチャ種）と呼ばれるワインも造り続ける。これも、老人の家に放置されていた古い樽を見つけたことから学んだワインで、かつては村祭りに持参したり、お世話になった医者や弁護士に贈る特別なワインとして飲まれたそう。
セブレロスを知りぬいたルベンだからこその、豊かなテイストだ。

2023年に設備投資が行われ、ACがセラーに設置された。屋根に断熱材も入り、これまで以上にルベンの造りたいワインの本質が明確に表現されるようになった。脂の乗った熟練の職人。15年以上ルベンのワインを飲み続けているが、彼の”ワイン造りを楽しむ”姿勢がしっかりと表われ、いつまでも飽きることがない。

Enric Soler

Production area : Penedes, Catalonia

Soil : Clay and limestone. The plot of Espeynalluchs is pure clay.

Climate : Mediterranean.

Altitude : 200-350m above sea level.

Grape Varieties : Xarel.lo, Malvasia de Sitges.

Vineyards management : Organic.

Wine : Nun, Improvissacio, Espeynalluchs

- Elegancy, scene of perfection ―

Biodynamic farming. 100% old vineyards of Xarel.lo (white) that he received from his grand father.

Enric obtained “nariz de oro” the best sommelier in Spain in 1996. Since then he was running a wine tasting school in Barcelona city, where many winemakers brought their new trial to listen his opinion.

He started making wine after the loss of his grand father with help of his friends (top winemakers in Priorat), soon his wine caught eye of many wine lovers and now it is one of the most difficult wine to obtain allocation in Spain. Pursuit of old Xarel.lo’s potential. Currently he produces three wines “NUN” (means “the force that produce the beginning” in ancient Egyptian language), “Improvissacio” (Improvisation, which is the best part of play or music), “Espenyalluchs” (name of the plot that he planted clone of Nun with his hands). All the wine expresses perfectly its terroir, personality of the vines. Perfection.

エンリックソレール

ワインテイスティングスクール　”ヴィティス・ヴィニフェラ”の経営、大学でのソムリエコースの先生として多忙な日々を送っていたエンリックは、2004年祖父の死を機に、樹齢の高いチャレロ種の植えられた畑”ヴィニャ・デルス・タウス” を受け継ぐ。

それまで、ワインスクールの経営と並行してその優れたテイスティング能力を信頼するワイナリー に対してコンサルタントの仕事をしていたエンリックは、親友であり、プリオラートの地でビオディナミのの哲学に従ってワインを造るニン・オルティスの協力もありワイン造りもスタート。

こうして生まれたワイン”NUNヌン”は、ワイン商の目に留まり、初リリースにして契約が決まる幸運に恵まれる。

エンリックが受け継いだのは、”ヴィニャ・デルス・タウス”と呼ばれる、栽培面積は1ヘクタール未満の、樹齢80年以上のチャレロ種の畑とセラー。株仕立ての畑は、色とりどりの草花に覆われ、その古株独特のうねる枝をゆったりと伸ばしている。中には、その重さに耐えきれず、石に支えられた枝もあるほど。ビオディナミの哲学に従って栽培された畑は、色とりどりの草花に覆われ、生態系の調和が見事に保たれている。

セラーから車で10分ほど離れた、トレジャス・デ・フォッシュの丘の上に、純粘土質の区画 ”Espenyalluchs　エスペニャリュクス”がひっそりと木々に隠れるようにある。標高が400メートルにも及び、ペネデスの街から離れたところに位置するトレジャス・デ・フォッシュは、ペネデスでワイン造りを行う生産家にとっても非常に魅力的な場所として知られる。トレジャス・デ・フォッシュは自然保護区にも指定されており、絶滅の恐れがある鷲も確認される程、自然に恵まれた区画。カヴァ生産者はこの場所にアロマティックなパレリャダ品種を栽培することが多いが、エンリックは10年前からデルス・タウスの畑のチャレロをクローン栽培で増やしてきた。畑はカタルーニャの聖なる山、モンセラートに向かい（北向き）、ちょうど10度東よりの角度になっている。傾斜がきつく、また近年乾燥が続いているため、表面はグリーンベルトに覆われていない。1ヘクタール以下の区画には3000本のチャレロが植えられている。昼夜の寒暖の差がペネデス平野に比べて大きいこと、また畑の微妙な段差が、単一品種で造られたワインに複雑さを生み出してくれる。

古い石垣と木々に囲まれたこの区画は、静けさと自然、ピュアな空気に溢れている。

Carlos Lorenzo / Adega do Demo

Production area : Ribeiro, Galicia.

Climate : Atlantic with some influence of continental.

Altitude : 200-300m above sea level.

Grape Varieties : Treixadura, Godello, Torrontes, Loureiro, Lado. Brancellao.

Vineyards management : Organic.

Wine : Bitoku. Piotr K.

-Bitoku = virtues in Japanese. The name also has a strong relationship to the seven virtues of Bushido. Virtues are, in general speaking, important way that a winemaker has to follow, from the vineyard to the wine. -

Francesc + Joan Frisach / Celler Frisach

Production area : Corbera d’Ebre, Catalonia.

Soil : “Panal” and clay - calcareous soil. Panal es a typical soil type of Terra Alta region. Clay with a lot of calcareous that keeps humidity in soil.

Altitude : 500-600m above sea level.

Grape Varieties : Vernatxas (= Garnacha in local language). Blanca, Gris, Negre, Negre Peluda, Carinyena.

Vinayard management : Organic certified.

Wine : L’Abrunet Blanc, Rosat, Negre. La Foradada, Vernatxa, Sang del Corb, Les Alifares, Anit. No additional So2.

- Sóc Autòcton -

Celler Frisach is owned and operated by Ferré LLop brothers.

Francesc and Joan’s family are the over 10th generation of grape grower in Terra Alta (the family started grown grapes before 1672), but the are the first to start bottling their wine.

Their cellar is called Ca Frisach (owned by Francesc’s great-grand father) and they were already well known as supplying high quality grapes to big wine companies in Catalonia.

Francesc and Joan are born and bred in village Corbera d’Ebre, in Terra Alta - inland of Tarragona province and border to Aragon.

In Terra Alta (it means “High land” in Catalonian language), always strong wind blows. Arid landscape and soil is poor. Only vines, olive trees, and almonds / hazel nut trees can survive.

Corbera d’Ebre was destroyed by airstrike during the Spanish Civil War (1936-1939) and left as one of the poorest vine growing areas in Catalonia.

After the war, General Franco decided to keep devastated old village to show his power and made people to build new village in different place.

Francesc and Joan grew up looking at their old village, still bullet holes on the wall of the houses and the roof the the church got a huge hole and you may see the blue sky during the services.

When they need to make a change, they didn’t think twice. In 2005, the biggest client turnt down the supplier contract in last minutes. With help of their father, Francesc and Joan reformed the old cellar and studied winemaking in 3 months. Since then, they never stopped. Now Celler Frisach got many supporters, from funky natural winemakers to posh wine tasters, all over the world.

Francesc says “sóc pagès i n’estic orgullós (I’m a farmer and proud of it)”.

For them, it is important to be part of Corbera, express its origin and tradition.

The winery’s ethos is focusing on indigenous grapes and tradition.

They grow Vernatxas (Garnacha in Terra Alta language).

No additional SO2 From vintage 2019. Minimal (chemical) intervention in vineyards and cellar.

Soil type is “Panal”. A typical clay - calcareous soil with fragment of salt in soil. Top soil is light texture clay that keep humidity keeps in soil.

Francesc makes white wine like red (long skin contact) and red like white (very short skin contact).

The signature wine La Foradada is made with 100% Vernatxa Blanca from 80+yo vineyard. Maceration with skin for two days. This long maceration white is called “Brisat” in Catalonian language and is a common winemaking method in the area.

They are rebels against the system, power, and never give up.

Familia Crusat / Adega Entreosrios

Production area : Vinos da Tarra do Barbanza e Iria. Pobre do Caraniñal, Galicia.

Soil : Discomposed granite.

Climate : Atlantic.

Altitude : 10-100m above sea level.

Grape Varieties : Albariño, Raposo (Branco Lexitimo).

Vineyards management : Traditional.

Wine : Altares de Postmarcos, SaraS, KomoKabras

ホセクルサット　”アデガ エントレ・オス’リオス”

レベルなのに 繊細、おおらかで一生懸命。
ホセ・クルサットとは、こんな人だ。

ホセの畑とセラーがある農園 ”エントレオスリオス（”2本の川の間”という意味）”は、美しい伝統的なガリシアの石造りの農家と水車小屋があり、あたかも「指輪物語」（JRRトールキン著）に登場するホビット達が住む村のようだ。リタイアする前公証人を務めていたホセのお父さんが、パン屋さから話を聞いて様子を見に行き、素敵すぎて一目惚れし、購入を即決したという。

エントレオスリオスは、カトリック教徒の巡礼地の最終地点サンティアゴデコンポステーラを南下したところにあり、スペインを代表する白ぶどう品種アルバリーニョの生産地DOリアスバイシャスとは、リアス・アロウサを挟んだちょうど向かい側に位置する。

そこに併設された小さなセラーで、キュヴェ名 KOMOKABRASコモカブラス（“クレイジー、キレた奴“を意味するスラング）という、アルバリーニョ種をさまざまな熟成槽で寝かせたワインを造っている。

アルバリーニョといえば、スキッとした酸味と果実味が特徴的で、樽熟成やましてアンフォラ熟成でその酸を

削ってしまう熟成方法を行う醸造家は少ない。

ホセは、あたかもアルバリーニョの酸を煽るかのように、さまざまな熟成をおこなう。

対して、エントレオスリオスのプロジェクトの創設者であるホセのお父さん:AKA Gran Cru(sat) は、ワイナリーの立ち上げ以来 昔ながらの長期熟成型のアルバリーニョ”Altares de Post marcos （アルタレスデポスマルコス）”を醸している。現時点（2024年11月）の現行のビンテージは2021年。ステンレスタンクの中で、澱と共に数年間じっくり寝かせることで、アルバリーニョ種独特の柑橘類を思わせる鋭い酸を、まろやかで重厚感のある酸に変化させていく。

かつてリアスバイシャスのワインはこのように造られてきた。

ミルディウを避けるために棚作りで育てた大切に育てられたぶどう。ガリシア沿岸部は降雨量が1600MMと非常に多く、気温も年間通じて25ー10°Cと安定しているため、燦々と太陽が輝く地中海地方のように果実が熟すことはない。その青さがちょっと残った果実味と、湿度に守られた鋭い酸の天然のバランスは、すぐ飲むには硬すぎる。シュールリー熟成でゆっくり寝かせて柔らかくほぐしていくしかない。

90年代から続く世界的なアルバリーニョブームによる需要と供給のバランスが崩れは、ワイン造りに大きな変化をもたらした。それまで自宅の古い栗の木で作られた大樽や、小さなステンレスタンクで造られていた自家消費用のワインはほぼ絶滅し、コーペラティブによる大量生産が始まる。

発酵のために培養酵母を添加し、大きなステンレスタンクで発酵。タンパク質を添加して澱引きを促し、フィルターリングする。そのため、アルバリーニョのワインのほとんどが、”フルーティーでバナナの香り”になってしまう。どのボトルを開けてもバナナの香りしかしないことに疲れ果てたホセ（父）は、本物のアルバリーニョのクローンを使った昔ながらのワインを造ろうと決心する。始めは自家消費用だったのだが、今では輸出できるほどの生産量とクオリティーに。使用品種もアルバリーニョのみならず、コモカブラスシリーズではやはり自生品種のラポソ（ブランコ・レヒシマとも呼ばれる）を使った白ワインや、赤ワイン造りもおこなっている。

セラーが居を構えるバルバンサ・エ・イリアのテロワールー山間の花崗岩土壌、川と海風による高湿度、森に囲まれた自然環境、オリジナルクローンーを表現するワインたちだ。

Winery : Familia Nin Ortiz

Production area : Porrera, Catalonia.

Soil : “Llicorella”, slate soil

Altitude : 500-700m above sea level.

Grape Varieties : Garnatxa, Garnatxa Peluda, Carinyena, Carinyena Blanca. Parellada Mantonega.

Vinayard management : Biodynamic.

Wine : Planetes de Nin Carinyena Blanca, Planetes de Nin Classic, Planetes de Nin Amphorae, Nit de Nin Coma den Romeu, Nit de Nin Mas den Caçador, La Rodeda. La Selma, Terra Vermella.

- Making future of Priorat from past -

プリオラートのみならずスペインを代表するヴィネロンでありビオワインの造り手エステル・ニン。彼女とパートナーのカルラス・オルティスが、プリオラートで最も古い土壌の畑で細心の注意を払い育てたブドウ、名門のワイナリーからも認められた確かなスキル、そして愛情を込めて造り上げた究極のビオワイン。謙虚で控え目な性格のエステルは、自らのワインや自身のプロフィールを積極的にプロモーションすることは非常に稀であるが、彼女の造るワインには、その本質を理解し、エレガントで芳醇なテイストに魅了された信仰者が多くいる。

エステル・ニンはペネデスのブドウ栽培家の家に生まれ、幼い時から家族と共に剪定や収穫などブドウ畑の仕事に慣れ親しんきた。バルセロナで生物学を修めた後、タラゴナで醸造学を学ぶ。そこでプリオラートに名声をもたらした４人組の一人であり、スペインを代表する醸造家ホセ・ルイ・スペレス（マス・マルティネ）の娘であり、現在スペインで最も有名な醸造家の一人サラ・ペレスに出会う。この出会いがエステルの大きなチャンスとなり、サラと共にマス・マルティネで醸造の経験を積んだ後、ホセ・ルイス・ペレスと共に数々の醸造コンサルティングの仕事にも携わる。

同時にエステルは自然の治癒力、生命力そして自然環境を尊重するビオ・ディナミの哲学に強く引かれるようになる。2004年からプリオラートのダフネ・グロリアンの所有するワイナリー、クロス・イ・テラサス（ビオ・ディナミ農法）で仕事を開始。ワイン”クロス・エラスムス”2004、2005年のビンテージは、ワイン・アドヴォケイトで2年連続100ポイントを獲得し、世界中から大注目を浴びることとなる。

エステルは2004年から自身のプロジェクト”ニット・デ・ニン”をスタート。初めてのビンテージは、クロス・エラスムスのセラーを借りて造られた。現在では、ニット・デ・ニン、クロス・エラスムス（プリオラート）の他、1999年にスペイン国内のベストソムリエに輝いたエンリック・ソレールのワイナリー、ヌン（ペネデス）でもコンサルタントを行い、並行して自分自身のワイン”テラ・ベルメイ”を醸造している。

プリオラートの自然を尊重し、そのミクロクリマをワインの中に表現することを目標にワイン造りを行うニン・ファミリー。ビオ・ディナミ農法に従い、自然、動物、ヒト、天体のバランスを保ちながら畑を管理している。ニコラ・ジョリーを筆頭に、真のとビオディナミワインを造るセラーのみで構成される”ルネサンス・デュ・アペラション”のメンバー。スペインからは、レカレドなど５ワイナリーのみが認定を受けている。

樹齢80−112年の畑を耕すのは、トラクターではなく4頭のラバ達。COSTERコステルと呼ばれる傾斜のきつい斜面にある畑を、古木の間を丁寧に歩く。

この栽培哲学は２人の長年の努力と研究に基づいている。2004年、エステルは3ヘクタールの畑から収穫されるブドウを使いワインを造り始める。コステル（斜面）にある、アンセストラルと呼ばれるブルゴーニュから伝わった伝統的な栽培方法で守られてきたガルナッチャとカリニェナの古樹からは、夏の高温、冬の低温ならびに少ない降雨量という極度の気候条件で育てられたにも関わらず、抽出感のない瑞々しいワインが醸される。当時のプリオラートにある多くの古い畑は、過疎の影響から栽培化の高齢化が進み、きつい傾斜での作業が不可能になったことにより、除草剤や殺虫剤に痛めつけられていた。生命感の感じられない、灰色の地表。その上にポツポツと古い株仕立ての樹が残っている状態だった。エステルは畑の中の生育バランスを取り戻したいと、第一日目からビオ・ディナミの哲学を栽培に取り入れている。

現在エステルとカルラスは、傾斜が厳しく効率的な機械化できないプリオラートにこの栽培方法は不適切で、またぶどう樹の生育に最適でないという理由から、現在はアンセストラル栽培に切り替えている。残されたテラスの畑は、収穫の直前まで行う程の緻密なコントロールで上質なぶどうを作っている。クローンはガルナッチャ・ブランカに見られるような、その土地にある自生の古木から取られる他、気候条件が似たシャトー・ヌフ・ド・パプ産の古木から取られたクローンを使用。

区画ごとの特徴を生かすため、多くのワインは単一畑、単一品種のワイン（マイクロ・ビニフィケーション）。ガルナッチャなど品種をブレンドする場合は、早い段階からブレンドが行われ、より複雑で奥行きのあるテイストのワインを目指している。

畑の作業、収穫は全て手作業。ワインの凝縮を避け、アルコール度が上がりすぎないよう果実が完熟したらなるべく早く収穫を行う。収穫したブドウは小さなケースに入れて１箇所に集められ、すぐに手作業での選別にかけられる。傷があったり、過熟の果実は収穫後すぐに取り除彼、より純粋でクリーンなワインを目指す。収穫から醸造までの時間を短縮するため、現在畑のすぐ横に新しいセラーを建築中。

エステルとカルラスは、エステルの家族に伝わるペネデスの畑からもワイン造りを行なっている。品種はパレリャダ・マントネガ。通常のパレリャダ種と一線を介す理由は、その標高による。ペネデス平野を取り囲むように並ぶ、標高600メートル近くの丘やプレ・リトラル山脈に栽培されたパレリャダは、これまでのパレリャダに対するイメージを覆す上品さ、エレガンス。エステルの家族がビオ・ディナミ農法で大切に管理する畑から収穫された、上質な果実のみを使って造られた白ワイン。

Eduard Pie / Sicus

Production area : Bonastre, Catalonia.

Soil : Clay - sand, high percent of calcare in soil.

Altitude : 200m above sea level.

Grape Varieties : Cartoixa (Xarel.lo), Cartoixa Mari (Xarel.lo vermell), Malvasia de Sitges, Macabeo. Garrut (Monastrell), Sumoll.

Vinayard management : Organic certified.

Wine : All the wine are made by variety and by vineyard. Sicus (fermented and aged in cellar), Sons (fermented in amphorae buried in vineyard).

- Sicus means dry Mediterranean land -

シクス

シクスとは、ギリシャ語の”SICCUS(シックス)灼熱の大地” という言葉を起源にした言葉で、醸造家のエドゥアールは、地中海の渇いた大地を表現している。それながらフレッシュで自然体、瑞々しさ溢れるワインを目指している。

エドゥアールは100年前より続く、25ヘクタールの広大な土地を所有する農家の３代目。祖父の代ではワインは自家消費のみで、その他のブドウは大きなワイナリーに販売していた。父はトマトのハウス栽培。ブドウ栽培を主な家業にする予定はなかった。

小さい頃からあまり勉強に興味のなかったエドゥアールは、中学生の頃から醸造に興味を持ち、高校には進学せずワイン造りと栽培を教えてくれる専門学校に進む。その後も醸造学と様々な視点からワインを捕らえようと、ソムリエのコースを履修。2009年に、大量生産や造り手の介入が主体となったオリジンの見えないワインとは対極に位置する、シクスのプロジェクトを立ち上げる。

畑は全10ヘクタール。海に一番近く、標高の低いチャレロが栽培された区画　”ラ・カセタ”、標高200Mほどで、砂礫の多いロームと粘土質の混ざった土壌の”オバガ・デル・ゴジョ”など６区画に分かれている。全ての区画は山に囲まれており、豊かな生態系に恵まれている。全て自然農法で栽培され、地中の生態系バランスも大切にするため、また地中有機成分は少なく、湿度も低い（乾燥）ため、トラクターで土を耕したり掘り起こすことはない。近年の極度の乾燥により、畑のグリーンカバーを切らざるを得なかったが、それまでは一切手を加えていない。ワインはオーガニック認定を受けている他、栽培方法はビオディナミに近い。硫酸銅のほか、ハーブの発酵エキスのみを畑に散布。

これまで地中海産のワインはは凝縮感があり、重く、アルコール度が非常に高い平坦なワインとの先入観がもたれてきた。ワイナリーが居を構えるマシス（山塊）・ボナストレは、地中海沿岸から５キロほど内陸に位置し、標高が170-400mと昼夜の気温差が大きいのが特徴で、土壌は砂礫が含まれた粘土質。石灰も多く混ざる地中海独特の土壌。

長い日照時間と少雨という過酷な条件にあるが、標高と湿度を運んでくれる海風、石灰質の土壌という好条件が重なり、ミクロクライメートを創り出す。酸と果実味、ほのかな潮風の香るバランスが取れたブドウが収穫される。

ボナストレの自然をワインに表現しようとする、飽くなき探究心、こだわり、理想の栽培と醸造方法をストイックに追求する姿勢には目を見張るものがある。理想を目指して急速に成長している生産家。

Winery :Valldolina

Production area : Massif of Garraf, Catalonia.

Soil : Clay with high percent of calcare.

Altitude : 370m above sea level.

Grape Varieties : Xarel.lo, Macabeo, Parellada. Marcelan, Merlot, Cabernet Sauvignon.

Vinayard management : Organic certified.

Wine : Bivac, Valldolina Xarel.lo, Clos Ardit, Nuet, Valldolina Merlot & Cabernet Sauvignon, Bonesvalls. Cava Valldolina, Tutusaus. Uvalia Petnat, Uvalia Marcelan (Natural wines).

- Altitude, pure calcareous soil and nature Garraf Natural park. Nature of Garraf makes unique wine, Garraf power -

Winery : Vinyes del Tiet Pere

Production area : Gaia, Catalonia.

Soil : Clay and calcareous.

Altitude : 300m above sea level.

Grape Varieties : Cartoixa Vermell, Macabeo.

Vinayard management : Organic.

Wine : Escabeces.

- Potential of old vines of traditional grapes. Brisat (orange wine) is made by nature of southern Catalonia -

VEGA AIXALÀ

Winery : Vega Aixalà

Production area : Vilanova de Prades, Tarragona.

Soil : Slate.

Climate : Continental with mediterranean influence.

Altitude : Surrounded by Montsant mountain, Serra la Llena and Serra de Prades. 850-900m above sea level.

Grape varieties : Garnatxa Blanca, Albarinho, Roseanne, Garnatxa, Carinyena, Syrah, Cabernet Sauvignon.

Vineyards management : Organic. No herbicide, pesticide are applied in vineyards.

Wine : Emma 100% hands off - 0 additives or filtered.

-personal wine with full of personality, care and dedication -

LA SALADA - Toni Carbo

Winery : LA SALADA

Production area : Penedes, Barcelona.

Soil : Calcareous clay.

Climate : Mediterranean.

Altitude : 250m above sea level.

Grape varieties : Xarel.lo, Macabeu, Malvasia de Sitges, Sumoll.

Vineyards management : Organic. No herbicide, pesticide are applied in vineyards.

Wine : Bufarella, La Fusta, L’Ermot, Sota els Ametllers, El Pages Content, La Barrnca de l’Avi, La Serra, Disbarats. Roig Boig, Con Barbas y a Lo Loco, Maçaners Sumoll.

-Forth generation of true “pages” in Penedes -

PURO ROFE

Production area : Lanzarote, Canary Islands .

Soil : Rofe - Black ash from Timanfaya volceno.

Climate : Atlantic with mild temperature and strong wind. The temperature drops down at night and soil retains humidity.

Altitude : 400-500m above sea level.

Grape varieties : Malvasia Volcanica, Diego, Listan Blanco, Muscat, Listan Negro.

Vineyards management : Organic. No herbicide, pesticide are applied in vineyards. In Hoyo style in search of water and be protected by strong wind.

Wine : Rofe Blanco, Rofe Tinto, Tilama, Masdache, Chibusque, Juan Bello, Chupadero, Masdache El Mentidero, Chaboco.

IRIA OTERO

Iria Otero

Production area : Leiro (Ribeiro) and Salnes (Rias Baixas).

Soil : Decomposed granite.

Climate : Atlantic and Continental. Hot summer, cold winter and hight humidity from spring to summer in Ribeiro. Mild weather high humidity through year in Rias Baixas.

Altitude : 350m above sea level in Ribeiro. 100-150m in Rias Baixas.

Grape varieties :Treixadura, Godello, Loureira, Torrontes, Caiño Tinto, Brancellao, Sousón and Mencía in Ribeiro. Albariño in Rias Baixas.

Vineyards management : Traditional with respect to the life (from micro biological to insects and animals). No herbicide or pesticide are sprayed in the vineyards.

Wine :A Seara Castas Blancas and Castas Tintas, Alebub, Teixugo and Cosco in Ribeiro. Sacabeira in Rias Baixas.

イリアオテロ

芯が強く、しっかり者のガリシア女子を絵に描いたようなイリア。

ガリシアで生まれ育ったイリアは、幼い頃から両親が食卓で美味しいワインを楽しむ姿を見て育つ。同時に女性でも自力で生活を営むことができるように、と自立心を大切にする教育を受けてきたという。

大学で薬学を学んでいたイリアは、夏休みを利用してリベイロを旅行し、その自然の美しさ、ワインに魅せられ、大学の後期で醸造学を履修。そのまま博士号を取るためリオハに移住（論文のテーマは、「酸とキャノピーコントロールの関係」）。卒業を前にワイナリーに就職する。醸造の下働きから始め、数年後には醸造長に昇格。生産量も入社当時の10倍と大きく成長を遂げる。2009年、博士号を終えるためにガリシアに戻ることを決意し、リアスバイシャスにあるコーペラティブに就職する。

ここでは毎年何トンものぶどうが、リアスバイシャス各地から搬入されてくるため、各エリアや区画の特徴、特性を学ぶのにとてもいい経験になったと語る。しかしリアスバイシャスのコープでのワイン造りや、リオハで経験したワイン造りはイリアの目指すものとは大きく異なることから、コーペラティブを退社。

その後、リベイラサクラを代表するワイナリー”ドミニオデビベイ“）に、専門知識のあるセールスとして入社。セラーを離れて世界を飛び回ることで国際感覚と販売のセンスを磨き、十分な経験を積んだイリアは、家族を中心としたより穏やかな生活を送るため、ドミニオ・デ・ビベイを辞め、これまでの経験を土台に2015年に自分自身のプロジェクトを立ち上げる。

住居兼セラーは、リベイロに構え、リベイロのワイン造りを進める傍ら、リアス・バイシャスでもあるワイナリーを間借りし、昔ながらの長期熟成型のアルバーニョ100％のワインを造る。個性の異なる3エリアに位置する、化学薬品を使用せずに丁寧なブドウ栽培を行う栽培専業農家を厳選して契約。気候、地理条件の異なる3エリアから収穫されるブドウをブレンドすることで、奥ゆきと複雑味があり、長期熟成に適するワインを醸す。

BLAI FERRE / EL BILLO

Production area : Gratallops, Priorat. Catalonia.

Soil : Llicorella, the black slate.

Climate : Continental with Mediterranean influence. In the afternoon the Garbinada wind blows from the Mediterranean Sea and brings humidity to vineyards. In the evening, temperature drops down and the and soil retains humidity.

Altitude : 400m above sea level.

Grape varieties : Garnatxa, Carinyena, Syrah and Cabernet Sauvignon.

Vineyards management : Organic without certified.

Wine : El Billo and Desnivell.

Gemma took over her grandfather’s in 2021, when he was about to take retirement but there’s no one of the family showed interest on it.

Gemma is a biologist and she was working for Vitec, the famous viticulture and oenology investigation centre in Priorat.

The plot used to belong to Gemma’s great grand father. It was an orchard and Gemma’s grandfather transformed into vineyards over 40 years ago. He planted Carinyena, Garnatxa and Moscatel.

Total 7ha of the land and only 0,60ha planted, which is smaller than La Tâche she says.

This 0.6ha of small plot is located in middle one of the beautiful natural woods in Priorat. Like Swiss, the plot makes a triangle and touches three different municipalities in Priorat; Mas Roig, Bellmunt and Falset.

This is the genesis of the plot’s name “El Partió” (a cross point).

The end of the plot is a slope and falling to a valley, so there’s no chemical influence from neighbors.

We may find three different soil types in this plot; Pizarra (slate), Saulo (decomposed granite) and clay.

No chemical products are sprayed on and around the vineyard. Everything is hand made and cared with love.

Gemma says she still remembers all those days that she’d go to the vineyard with her grandfather. He’d sell his grapes to the coops of the area and didn’t make Mis en bouteille au domaine.

When is reached to the point that he wouldn’t be able to care his plot any more, he is about 90 years old, all the family members said “let’s sell”.

Gemma was devastated and started thinking how to keep the plot.

She is young and her family doesn’t make wines. She’d get many grapes but she had no idea where she can makes her wines.

At Vitec she met many people and she is also from Falset. Majority of her friends are dedicating to winemaking or wine business.

One of her friends offered help to her.

The first El Partio 2021 was made with 100% Carineyna of her grandfather’s vineyard at his cellar. Total production was 2000 bottles.

Xulia was born and raised in Arrieros and from early age she was dedicating to viticulture.

Over 30 years she runs her own company of planation, maintenance and consultant of traditional vineyards in Galicia.

She founded and her own cellar and her objective is make natural wines with minimum intervention in vineyards and cellar.

She is developing a project to recover over 15 indigenous grape varieties that disappeared after phylloxera. There are very few testimonies of these varieties and every year she takes samples from them and use them for her micro-vinification (experimental volume) in order to recover the tradition.

Xulia is brave, faithful and down to the earth. She is humble, sensitive and incredibly generous.

Xulia treats her vineyards with full of respect to the nature and the tradition of Arnoia area, Ribeiro (Ourense province) .

The majority of her vineyards are in the Arnoia and Anoia valley, which is the high part of Ourense province and surrounded by woods of indigenous trees.

Xulia never sprays chemical products in or around her vineyards.

Her working method is created by herself - based on her life, being a grand daughter of a farmer, her long working experience as the founder of consultant and vineyard management company, and her love to the land. She is the last generation of the true farmers who dedicate life to the land and nature.

Ricard and Ernest / Cavas Rimarts

Production area : Sant Sadurni d’Anoia, Penedes.

Soil : Clay, calcareous.

Climate : Mediterranean.

Altitude : 250m ASL.

Grape varieties : Xarel.lo, Macabeo, Parellada, Garnacha, Chardonnay, Pinot Noir.

Vineyards management : Organic.

Wine : Rimarts Cava Brut 18, Reserva Brut Nature 24, Gran reserva 60, Martinez, Uvae.

100% Hand disgorgement.

Cims de Porrera / Family wines - Marc & Adria.

Production area: Porrera village, Priorat. Tarragona province.

Soil : Llicorella.

Climate : Mediterranean with altitude. Hot and dry summer, cold winter with fresh sea breeze from Mediterranean Sea.

Altitude : 700m ASL.

Grape varieties : Carinyena, Garnatxa Tinta, Garnatxa Blanca.

Vineyards management : Traditional and Organic. No herbicide or pesticide are sprayed in the vineyards.

Wine : Cims de Porrera, Finques de Cims, Les Cousins.

Rodrigo Martins / Authentic Wines

Production area : Alcobaça, Lisboa. Portugal

Soil : Clay, Gypsiferous, Chalk.

Climate : Atlantic. Hot summer, mild winter with fresh sea breeze

Altitude : 300m ASL.

Grape varieties : Castelão, Touriga National, Arinto, Fernão Pires.

Vineyards management : Traditional and Organic. No herbicide or pesticide are sprayed in the vineyards.

Wine : Espera wines (White, Red, Rose and Curtimento), Natcool.

Alvaro Gonzalez

Production area : Penedes, Catalonia.

Soil : Calcareous clay.

Climate : Mediterranean with some altitude.

Altitude : 300m above sea level.

Grape varieties : Xarel.lo, Parellada, Malvasia de Sitges, Tempranillo, Garnacha.

Álvaro González Marcos


Alvaro is “apasionado” of the wine. He loves the wine and everything that surrounds wine and he felt that he needs to be contact to the nature. In 2016, he hand crafted his first vintage with grapes of his vineyards. Since then, he exclusively has been dedicating to his own project.

Alvaro looks after his vineyards with love and practice minimal intervention in the cellar.

He works total 6ha of vineyards in Penedes area, Barcelona.

We are in typical mediterranean climate area, raindrops fall in spring and autumn, and hot and dry summer.

All his wine is made without herbicides or chemical fertilizers in defense of microbiological lives in the soil and keep the authentic flavor of grapes. He applies the biodynamic practices to support natural fertilize capacity of the land and the relationship with (connection between) plants of the area. He avoids mono-cultive and divides his farm in small plots.

Also he respects the plants and trees arounds the plots. He keeps fruits trees and century old olive trees in the vineyards.

He leaves green crops that helps to protect biodiversity, avoid erosion and reduce CO2 emission caused by ploughing with a tractor.

His wine is created in a small cellar. The cellar is a part of an old Masia Catalana called Can Raimundet in Sant Joan Samora and farmers have been making wine from 400 years ago.

His wine is made without any additives, no aggressive manipulations that damage the structure of the wine or “put special make up on wine” in order to pretend a specific style of wine.

Alvaro’s aim is to express natural personality and potential of his wine that shows its origen and vintage.

Wine : A Temps, Com Mai (orange wine), Fins Ara, Can Raimundet, Dancing in the dark, Wineksy, Strangelove, Hungry Heart.

Barbara de Ayer / Las Pedreras

Production area : Villanueva de Ávila (Cebreros), Avila & Navarrete (Ribera del Duero).

Soil : Granite and some slate.

Climate : Continental with altitude.

Altitude :720-1000m above sea level.

Grape varieties : Garnacha, Albillo, Tempranillo.

Vineyards management : Traditional. No herbicide or pesticide are sprayed in the vineyards.

Wine : Alquiton, Los Arroyuelos, Vertiente de las Animas, Pelito Lindo, La Coronela, Linajes Albillo, Alquiton Petnat.

Vicente Inat & Juan Muñoz / Viñedos Verticales

Production area : Axarquia, Malaga.

Soil : Slate, Filitas, Lutitas

Climate : Mediterranean with high altitude.

Altitude : Axarquia, 720-900m above sea level.

Grape varieties : Moscatel, Doradilla, Pedro Ximen, Rome, Garnacha.

Vineyards management : Traditional. No herbicide or pesticide are sprayed in the vineyards.

Wine : La Raspa Blanco & Tinto, Filitas y Lutitas, Rocalima, El Camaleón, El Magnetico, Noctiluca (sweet wine)

ワイナリーの訪問には、レンタカーとGPSが欠かせない。
高速道路だけを走るのでフィアット500で行かれるところもあれば、舗装されていない山道を通るので、車高のあるSUVでないと底を擦ってしまうところもある。初めての道をGPSを見ながら運転するのでかなり緊張もするが、美味しいレストランや絶景を見に寄り道ができるし、その土地の雰囲気や特徴を掴むことができるので、楽しい時間でもある。

スペイン全国のかなり多くの生産者を訪問してきたが、ビニェドス・ベルティカレス（直訳”垂直に位置する畑”）の訪問は特に印象に残っている。
最寄りの村”Moclinejoモクリネホ”　（すでに標高500m近い）で待ち合わせをしたのだが、ここに来るにもギアを２にシフトしたままで登らなければならない。3では車が進まないのだ。

そこからは、ビセンテ（生産者）のSuzukiのジープで登る（この小型のジープはスペインの生産者に人気なようで、よく見る）。つまり、普通の車ではセラーにですら辿り着けない。

山頂から見えた景色は、これまでに訪問した生産者の中でもトップ３に入る絶景だった。
地中海自生の深い緑の松の木が点々と生える高い山々の向こうには、深い青色の地中海が一望できる。高圧電線も、高層ビルもない。海まで繋がる一直線上には、何億年も前から変わらない豊かな自然が広がっている。

”マラガ”といえば、日本のワインバーでもよく見る”枝つきマラガのレーズン”が一番よく知られているかもしれない。スペインでは昔から自生品種のモスカテルやペドロシメン（ペドロヒメネス）を使った甘口ワインの同義語として知られてきた。近年甘口ワインを食後に飲む機会も減り、また果実香が豊かに香るアロマティックなワインが敬遠される傾向にあるため、ワインの生産地よりも観光地として人々に認識されるようになった。

ビニェドス・ベルティカレスは、モクリネホ村にセラーを構える”デモベ”の3代目当主ホアンと、バレンシア出身の醸造家でスペイン各地でコンサルをしてきたビセンテの二人で始めたプロジェクト。ホアンのセラーは、傾斜の急な山の平らな部分に掘られた洞窟のようになっている。
入り口には、マラガで伝統的に使われてきた、黒光りする大樽が積み上げられていて、セラー奥に行くに従って小さい樽が多くなり、一番奥には家族に代々伝わる大切なソレラが入った小さな樽がひっそりと置かれている。
近年マラガのブランドイメージの低下を利用し、歴史ある生産家のセラーに眠る古樽のワインを安く買い取ろうとする業者が増えているらしい。売却を決めた知人のセラーから古樽が運び出される様子を見て、ホアンは、先祖が大切に守ってきた樽を売るくらいなら自分の手足を売る方がましだ、と言ったそうだ。

アシャルキアのマイクロクライメートはスペインでもかなり独特だと思う。

スぺイン国内で販売されたワイン雑誌”INNOBLE (ｲﾝﾉﾌﾞﾚ）”でも特集された程。

ラバでしか畑が耕せない傾斜50％にも及ぶ厳しい地形と、海抜700m以上の標高、花崗岩・千枚岩(スペイン語で”Filita”フィリタ)・黒スレートの土壌。そして地中海から吹き上げる海風。

ホアンを始め、この地域に住み続けてきた栽培農家の家族が長い間守り続けてきた古い畑には、マラガの主要品種であるモスカテル、ペドロシメン、ドラディージャ、そして唯一の赤ぶどう自生品種であるROME（ロメ）やガルナッチャが植えられていまる。芳香な品種が多いが、古い畑のため収量が自然に制限される。また海風の影響をダイレクトに受けるため、酸味が生まれ切れ味のあるブドウになる。地中海からの潮風が畑に運ぶ”塩味”も加わり、”地中海地方の太陽の光を燦々に浴びたぶどうからできた大味のワイン”というマラガ産ワインのイメージを覆す。そして、標高1000mの畑に植えられたモスカテルを、枝ごと丁寧に天日に干して造る”ノクティルカ”という名前の甘口ワインは、マラガの伝統・気候を尊重しながらも、よりスタイリッシュで、この土地の個性や伝統をはっきりと主張している。
飲み手に風景を感じさせるワインだ。

Jot Camps / Masia de la Roqua

Production area : Olivella, Garraf. Spain

Soil : Calcareous, Clay

Climate : Mediterranean. Hot and dry summer, mild winter with fresh sea breeze

Altitude : 350m ASL.

Grape varieties : Xarel.lo, Malvasia de Sitges, Muscat, Sumoll, Carinyena Negre, Ull de Llebre.

Vineyards management : Biodynamic. No herbicide or pesticide are sprayed in the vineyards.

Wine : Ulivel.la, Fugaç, El Truc Negre, Roqua, Pèlec

Juanvi & Pablo / Rubus

Production area : Baguena, Jiloca and Teruel, Aragon. Spain

Soil : Red clay, Calcareous,

Climate : Continental. Hot and dry summer, very cold winter.

Altitude : 800-1400m ASL.

Grape varieties : Garnacha, Miguel de Arco, Macabeo, Garnacha, Tempranillo and Syrah.

Vineyards management : Traditional. No herbicide or pesticide are sprayed in the vineyards.

Wine : Rubus, Rubus Quercus, Rubus Báguena

Xabi Noalle / Fazenda Pradio

Production area : Pacio village in Ribeira Sacra, Galicia.

Soil : Des-composed granite.

Climate : Atlantic climate with mild temperature in spring and autumn, hot summer, and cold winter. High humidity from early summer towards beginning of autumn.

Altitude : 400-500m above sea level.

Grape varieties : Mencia, Brancellao, Merenzao, Caiño Longo, Godello, Loureira.

Vineyards management : Traditional faring with respect and sustainability. Due to the high humidity, the fight against mildew and black rot is very tough in the area. Sometimes Xabi had to choose organic farming or harvest a grain of grape. Xabi’s conclusion is a balance between sustainability and responsibility. He doesn’t spray any herbicides of pesticides, but sometimes he needs to cut off mildew with systemic products that doesn’t contaminate the soil.

Wine : Mencia, El Pacio Tinto and El Pacio Blanco.

ファゼンダプラディオの力強い原動力であり、主動力でもある。
頑固で繊細、怪力ハルクにも勝るパワーと忍耐強さ。典型的なガリシア男子。
ファゼンダプラディオは、シャビ一家が長年住み続けてきた、ガリシアの北東部のオウレンセ県の山間部に居を構える。畑の下には、ガリシアを代表するミーニョ川が流れる風光明媚な土地。
今では銘醸地として知られるが、夏は高温・冬は極寒、春先には遅霜の被害にも遭いやすい厳しい気候。畑の上部から下を覗き込むと足がすくむほどの厳しい傾斜。この土地でのブドウ栽培には相当の覚悟と信念を求められる。

ファゼンダプラディオは、リベイラサクラでも高地にあるオパシオ村に3.5haの畑を持ち、ブランセジャオ・メレンサオ・カイーニョ・ロウレイロといった自生品種を中心に栽培している。

栽培方法は、最大限に自然を尊重した伝統的農法。以前はオーガニックやバイオダイナミック農法に頑なに拘っていた。しかしこの厳しい気候条件のためミルディウが発生し、数年続けて収穫できないビンテージがあった。農家にとっては死活問題である。
大好きなワイン造りを続けるために、シャビは腹を括って、一つの結論を出す。土壌に直接影響のある除草剤や殺虫剤は一切散布しない代わりに、ブドウを腐敗させるミルディウが発生した場合は、化学薬品(人間で例えるなら抗生物質)を早い段階で少量投下して根絶やしにする。木に直接散布するため土壌への影響も少なく、また収穫時には人体に影響もない。自然農法に拘るばかりに、何回も銅を散布する方が、人体への影響が大きい。
「オパシオのマイクロクライメートに合った継続性があり、自然を尊重した農法」。

肩の力がスッと抜けたのか、ビンテージ2019のできは素晴らしいものだった。
ブルゴーニュや上質のボジョレーを思わせるシルキーな口当たりと上品な果実香。樽熟成を経ていても、花崗岩質の土壌から形成される緻密な酸は姿を隠すことなくバランス良くワインの中に溶け込んでいる。
余韻も長く、喉元を過ぎてもうっとり。

経験を重ねて大きく飛躍し、ますます期待の高まる生産家。